ウィーン体制20-マンチェスターリバプール鉄道開通

1830年、リバプール&マンチェスター鉄道が開通した。リバプールは港でマンチェスターには紡績工場の町、それまでは運河によって荷物を運んでいたわけだ。蒸気機関車は04年に製作され、14年にジョージ・スティーブンソンにより、実用的な蒸気機関が発明され、24年には、40kmのストックン&ダーリントン鉄道が開通していた。

リバプール&マンチェスター鉄道も建設に携わったのはスティーブンソンだが、会社計画は23年からあった。しかしこの路線も、湿地帯であり、まず土台を固め、トンネルを掘り、岩を削り、さらに9連もある高架橋をつくるという画期的な運送建設だった。

この鉄道は予想以上に好調で、やがて旅客業にも乗り出すと、各地に鉄道ができ、資本家はこぞって鉄道会社に投資して株価があがる鉄道狂時代が到来する。そしてヨーロッパ大陸へも波及し、大陸ではこの鉄道によって、各都市が結ばれ、産業革命が波及していくことになる。

水運ではもっと早く、1807年にロバート・フルトンが、ハドソン川で蒸気船の実用運転に成功した。これは外輪船で、さすがに外洋運航には適さず、内陸での使用だった。しかしやがて技術が改良され、外洋航海にも適用される。日本にやってきた黒船は外輪付き帆船である。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。