613年、40歳のアラブ人ムハンマドは神の啓示をきいた。そして622年迫害を逃れメディナに移転、ここで新しい宗教イスラームの共同体は急速に大きくなった。当時の中東は部族ごとの集合体である。イスラームはここに秩序をもたらすことになった。フン族でも見たように、遊牧民は団結すれな大きな力を発揮する。
イスラームは、ユダヤ教の律法主義を引き継ぎ、新たに商業民に適合した同等交換を基本とする合理的な秩序を与えた、実際クルアーンでは信仰はよい商売と言っている。この点ではキリスト教は、律法主義と決別しているのでかなり違う。キリスト教は、それゆえにローマ法と共存し、地上の国とは違う神の国の到来を待ち望むことができた。
イスラームの律法主義は、ユダヤ教のダヴィデやソロモンの時代のような、神の法の現世での支配を実現しようとする宗教である。ただ、メディナ移転のときも、すでにあるユダヤ教徒との共存は最初から意識されている。
630年、ムハンマドはメッカに進軍して降伏させ、メッカにカーバ神殿を築き、632年に帰天した。ムハンマド後も後をついだカリフによってアラビア半島が統一された。アラビア商人達にとって、イスラム法のもとで、統一基準によって安全な商取引の等価交換単一市場ができた。イスラムはさらに広がってゆく
下は天使ジブリールから啓示を受けるムハンマド
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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