近代思想1-元祖フリーメイソンの陰謀

1797年から2年をかけて亡命神父バリュエルによって「ジャコバン主義の歴史のための覚書」が出版された。これはフランス革命をフリーメイソンとバイエルンイリュミナリティの陰謀としたもので、フリーメイソンの陰謀論のその後に続く基礎となった。これはフランス革命のアリストクラートの陰謀論の裏返しである。

またスコットランドのジョン・ロビンソン教授も「ヨーロッパのすべての宗教と政府に対する陰謀の証拠」を出版、この書ではモロに陰謀とタイトルづけがある。この後出る陰謀論は、フリーメイソンの後にユダヤがついたり、なぜかフランス革命の被害者であるカトリックやイエズス会も巻き込まれる。

近代陰謀論は、イリュミナリティのロックフェラーとロスチャイルドとなっている。そしてその原点はカバラとタルムートで、フリーメイソンはなぜか中心をとられたので、イリュミナリティの手先になって、全世界に陰謀の実行部隊となっているということのようだ。

19世紀末からの社会主義、共産主義も実はこの3者グループの陰謀とされ、今日ではBLM運動、Me too、コロナまでそれにあたるとされる。古くはユダヤ教だけでなく、キリスト教も陰謀とされ、キリスト教時代には、新教旧教いずれも陰謀とされた。社会にそれとなく行きわたると強権の材料にされるから困ったものだ。

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。