そしてニュートンと同じ時期に微積分学を創出したのが、ドイツの天才ライプニッツである。彼は、パリ時代にニュートンと独自に微積分の方法を創出し、今日に至る数学記号をもつくりだした。しかし、あまりにも同時だったため、どちらが先かの論争が本人達を越えて起こった。
またライプニッツは、今日のコンピューターの起源である論理計算法を考案し、どんな論理も記号化できると主張した。二進法も研究し、自ら機械式計算機をつくっていた。彼は万物が数学的記号化できるということに、神の創造の真理を見出すのである。
そして彼の考える世界がモナロジーとなる。世界は究極の存在モナドの集まりであり、その相互作用によって神の予定調和が実現されているという。これはニュートンの予定調和をさらに哲学化したものである。実際今日考えられる根源物質「超ひも」は、かなりモナドに近い。
彼は、領邦化によって遅れたドイツに生まれたため、パトロンを転々として、パリに来た仕事もルイ14世にエジプト遠征をすすめることだった。また鉱山開発のような仕事もさせられている。しかし彼はこの時代の知識人との文通で、その才能を認められ、評価されるのは死後のこととなった。
下は肖像と手稿高等数学で使う記号が見える
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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