清教徒革命5-クロムウェルの鉄騎兵

こちらは内戦真っ只中のイングランド。議会派はスコットランドと同盟を結ぶ。血筋からいえば国王チャールズなのだから、まったくやらかしたものである。スコットランドの援軍を受けた議会軍は、1644年7月、2万6千で1万7千の国王軍とマーストンムーアで会戦する。

しかしやはり統一されていない議会軍は苦戦。クロムウェルは左翼で奮戦していたが、味方右翼が深く崩壊するのを見るや、追撃をやめて、「我に続け!」と味方を糾合して、国王軍の左翼を側面から襲い掛かった。これで形成は逆転し、議会軍は間一髪勝利。恐れを知らぬ彼の軍は「鉄騎兵(アイアンサイズ)」と呼ばれる。

しかし戦闘が終わるとまた議会軍はバラバラになり、国王軍に負けてしまう。議会派の中でも徹底抗戦の独立派と、国王が反省すればいい、という長老派の二派にわかれて対立が激しくなった。

12月9日、議会でクロムウェルは演説し、指揮系統の一本化を提案した。議会は承認したが、具体的にはまるで進まない。その間に国王軍は前進する。とうとう議会はクロムウェルを全軍の副司令官に任命、45年6月、クロムウェルは自らの鉄騎兵と共にやってきた。

下はクロムウェルと鉄騎兵

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。