30年戦争16-皇帝崩御。戦況5分に

1636年スペインは北はコルビーを制圧、地中海ではカンヌ沖のレラン諸島を占領、皇帝軍は南からディジョンに迫り、押しに押す。しかしながら、スペインは兵站に難があり侵攻ストップ。皇帝軍はヴィットストックの敗北で、兵を撤退、かろうじてフランスは生き残った。

その年の11月フランスはコルビーを奪還、翌2月15日、ハプスブルク勝利を夢見ながら皇帝フェルディナンド2世が崩御した。その後は息子フェルディナンド3世が継ぐ。皇妃はスペイン王の妹、ハプスブルクの結束が強まるとスペインでは祝賀会が催された。

しかし戦況は、ヴィットストックの勝利で、スウェーデンの戦意が復活。本国からの補給が復活してドイツを席捲する。フランスはレラン島も回復し、戦況を五分に戻した。そして秋にはスペイン本国からフランスに侵攻するルカート要塞攻略に失敗。さらにあのスペイン勝利の象徴ブレダがオランダに奪回された。

38年になるとフランスは逆にバスク地方に侵攻。ドイツ戦線では、仏軍傭兵隊長ベルンハルトが、プライザハ要塞を攻略してアルザス地方を占領、ここでスペインからの兵站回廊が断ち切られることとなった。

下は皇帝フェルディナンド2世霊廟

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。