1600年、02年イングランド、オランダの東インド会社が相次いで設立された。これは民間資本も入れた会社組織である。その資本金は英68000ポンドに対し蘭50万ポンドの10倍。最初にオランダが東洋貿易の主導権を握っていくのも当然というものだ。入れ込みが違う。
そしてこの年から香料諸島をめぐってオランダーポルトガル戦争が勃発する。実は東インド会社には海外の全権が与えられ、戦争もおかまいなし。やがてポルトガル=スペインの没落の後は英蘭が戦争を起こすことになる。
上ネーデルランド=オランダの強みはその位置にある。北海に面しながら、ライン川を下り、ドイツ中部まで商品を運べる。実は16世紀半ばは欧州で人口が急増し、食糧不足をもたらした。そのとき、東欧の食糧を買い付けて西欧に売ったのがオランダである。
人口急増と南米からの銀の急増は、「価格革命」というインフレをもたらした。これに乗ったのがオランダ商人である、さらにプロイセンではユンカーが台頭してゆくことになる。さらに人口増は毛織物産業の繁忙をもたらし、17世紀の黄金時代を迎えるのである。
下はエールト・アントニスゾーン作ポルトガル船を襲うオランダ船
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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