オルレアンの少女46-日本とジャンヌとドクターX

ジャンヌの日本への紹介は早くも昭和7年に文章で始まっている。この当時は愛国者としての紹介のようだ。次は国に協力する婦人となり、大正時代には女性人権運動のリーダーとなる。現代でもアニメやゲームなどのサブカルを中心に、女性戦士として再現されている。

日本はジャンヌ好き国というのは確かだろう。今日でも、バーナード・ショーの演劇や、アヌイの劇「ひばり」、日本のオリジナルでは「ジャンヌ・ダルクと炎」そしてフランス文学家佐藤賢一作「傭兵ピエール」は、タカラヅカ他、舞台でジャンヌ役を堀北 真希、有村 架純が演じている。

タカラヅカの男装は海外では、日本の男性中心社会の抑圧の中での女性の願望と説明されている。しかし日本のゲームに登場する女性戦士は、あまりうまい説明がない。外国では違和感があるようだが、最近は外国でも日本のコスプレが流行っているので、浸透してきているのかもしれない。

米倉涼子演じる「ドクターX」ファンは、男性組織人らしい。組織に縛られた男性ではできないことを別性がやってくれることに爽快感があるとのことだ。異性というのは身近な他界である。天使も悪魔も両性具有であり、ジャンヌも悪魔と呼ばれ、聖女と呼ばれる。ジェンダー問題の中でますますジャンヌは存在感を持つだろう。

下は有村 架純演じるジャンヌ・ダルク

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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。