1891年、ドイツ人オットー・リリエンタールが史上初の航空機の飛行に成功した。空を飛ぶ夢は古くギリシャ神話ではイカロスが空を飛んでいる。西遊記では悟空は筋斗雲で空を飛ぶ。実際にダ・ヴィンチは鳥を真似て飛行機を設計し、同じころ中国のワン・フーは花火を使って空を飛ぼうとしたらしい。
リリエンタールが行ったのは、丘から風の力で飛ぶハングライダーのようなもので、93年には250mの距離を飛んだ。まあ鳥人間コンテストのようなもので、多くの人が見物に集まった。実用には程遠いが、それでも人間がつくった翼で空を飛べると実証した効果は大きかった。
リリエンタールも次のステップとして動力飛行機の開発をしていたが、固定翼ではなく翼を鳥のように動かすことに動力を使おうとしていた。それと同時に、従来の風を利用した飛行実験を繰り返し、96年8月9日飛行実験中の失敗により失速墜落して亡くなった。
リリエンタールの翼の研究はライト兄弟を刺激し、彼らは1903年にアメリカで史上初の動力式での飛行実験に成功させた。その後飛行機の開発は急速にすすみ、第一次世界大戦では軍用機が活躍する。そして今日では空を飛ぶのが交通手段として当たり前の時代となっている。
キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民
キリスト教なしに西洋史は読めないというほど深く痕跡を残しています。そういうキリスト教を念頭に置きながら、西洋史を読んでいこうと思います。もちろん批判的観点もおおいにアリ。 ローマ時代コンスタンティヌスから始まる長い物語、お楽しみいただければ幸いです。
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